2012年12月24日月曜日

青空個展




鳥飼八幡宮で23日開催された「青空個展」。

九州で初の開催とのことで、まだまだ出展作家が少なく
認知度も低く、天気もあまりよくないというタフな状況。
当然、お客さんもパラパラ。

そしてなにより、小雨。

ときどき、雪。

のち、まつぼっくり。


しかし

今後、このイベントはすぐに福岡を代表するものになると思う。
鳥飼八幡宮の雰囲気もいいし、作家の作品以外にもおいしい食べ物
もたくさん出るし。神楽殿ではライヴもある。
あたたかい時期だと、かなりロックンロールなイベントとなるだろう。

まぁ、とにかく
そんな中でも、ブルブル震えながら
ぼくの器を手に取ってくれたお客さん

本当にありがとうございました。

鼻水垂らしながら接客していたのが
ぼくです。
そして、その鼻水流していた人が
ソレ(うつわ)を作った人です。

(よく、「これ誰が作ってるの?」と聞かれます。)


鳥飼八幡宮 青空個展
次回は3月17日です。
お楽しみに。

 




2012年12月19日水曜日

それはそれ、これはこれ



田舎の夜空はすごい

星の光が強く、輝いて見える。


ショボいイルミネーションなんかよりも、説得力がある。

しかしこの時期、マンションのベランダから庭の植木から犬小屋にまで
電飾がキラキラしはじめるのは、どうなんでしょう。

純粋に子どもを楽しませるためとかだったらいいけれど

隣の家との見栄の張り合いだったり、失墜した威厳を取り戻すための
お父さんの努力だったりしたら、切ないですね。





さて、お知らせです

12月23日【日】 福岡市の鳥飼八幡宮(ヤフードームの近く)にて
開催される手作り市~青空個展~に出展します

http://www.aozorakoten.com

屋外ですので、雨天の場合は中止のようですが・・・
なんとか晴れないかなぁ

是非、足を運んでみてくださいね




2012年12月10日月曜日

喫茶去





茶道を学んだことはないのですが

千利休や、岡倉天心に関する書籍を
読み耽った時期がありました

今日、茶を点てた相手が
明日は死ぬかもしれない時代において
「一期一会」の意味は、今よりもずっと重かったでしょう


いま、自分は人との出会いを大事にできているだろうか


さて、一服碗をつくりました。
まだ「茶碗」とよべるものを作れるほどの
腕はありませんので、「ちょっといっぷく碗」


忙しい毎日に、気軽にお茶を点ててみられては
いかがでしょう




冬の友だち




この時期、作業場は寒い。

ニッセンの灯油ストーブを使っているのですが

これが、マイペースなやつで、ボンヤ~リとしかあたたまらない。


ダルマのフォルムがかわいいのと、戴きものなので
大事に使わせていただきます










2012年11月26日月曜日

手を動かすということ





あたりまえのことを

あたりまえにやり続ける事が

実はもっとも困難で、でもとても大切なことなんだな


瀬戸内工芸祭



 






高松で開催された「瀬戸内工芸祭」へ行ってきました

一線で活躍する多くの作家さんの作品に触れ、直接お話しでき

とても刺激になりました


いやぁ、しかし
安藤雅信さん、内田鋼一さん、赤木明登さんや三谷龍二さんなんかが

そこらへんを歩いているのには興奮。


人生で一番うどんを食べた2日間



2012年11月18日日曜日

ハコイチ 11月




清々しい好天のもと

ハコイチ、無事終了しました

手に取っていただいたお客様、本当にありがとうございました

今回は、常連の方と初めての方とが同じくらいの割合だったでしょうか


これからも質が高く、リーズナブルな使えるうつわを作陶してまいります



それから、今回は新たな作家さんとの出会いもあったりして

充実した内容でした

そしてまた、いろいろ買ってしまいましたので

一部を紹介しておきます


このパンダ、実は「おきあがりこぼし」です。

こう見えて、ゼッタイに倒れないぞという不屈の闘志を感じます







そしてこちら。

高杢さんのカトラリー。右の2点は、木製のしおりです

木工の専門知識はありませんが、木のもつぬくもりやあたたかさは

やきもののそれとはまた違う魅力があり、昔から好きです

伝統の技術と、今の暮らしにマッチさせるセンスが合わされば

こんなに素敵な道具になるんですね

ジャンルは違えど、学ぶことが多い。


さて、ほかにもいろいろ買ってしまいましたが

長たらしいブログになるのでこの辺で。


今回も、ありがとうございました

2012年11月15日木曜日

夢読み




 




寒い。

寒い時期になると手に取る本がある


                    
                     



高校生頃、ぼくの世界は
今よりもっと小さくて、しかし混沌として

自分の立ち位置がひどく不安定で

漠然とした大きくて黒い塊に押しつぶされそうだった



もう何度も読み返したこの物語は
結構な大人になった今も

やはり何かを教えてくれる






『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』

                               著 村上春樹



2012年11月13日火曜日

祭り

粉引面取り鉢

飴釉掛分鎬スープマグ

白濁釉カップ&ソーサー


粉引ビアカップ

粉引ポット

粉引珈琲カップ




毎年この時期になると
町はにわかに活気づく

しめこみ姿の男衆が、両手にカップを持って
駆け廻る、勇壮な「カップ祭り」の季節だからだ

ワッセローイ!の掛け声とともに
走る男たちに、沿道からは勢い水がかけられる。

猛る気持ちを鎮めるように、また、奮い立たせるように。

寛永元年から続くこのカップ祭りは
古くは五穀豊穣を願う祭祀の意味合いが強く
神事として執り行われてきた。
第二次大戦後、一時衰退したが、
1970年代以降、地域の伝統文化「カップ祭り」を町おこしに
というスローガンのもと、行政主導で再興の取り組みがなされてきた

現代では
「寒い冬へ向かって、自分の好きなカップであたたかいものを飲みたい」
という若い世代を中心に「新しいカップ祭り」が
流行の兆しをみせている。















‥はい、全部ウソです。






さて、今月18日(日)に『ハコイチ~箱崎手作り市~』
に出展させていただくことになりました。

http://hanatoya.jp/tedukuri/

(上記の内容は全部ウソですが、これは本当です。)



今回はカップがおススメです。スープカップやマグカップ、湯呑みやポット
タンブラーなんかも用意しました。(お皿もあるよ)

今回は「やきもの」らしい強さを感じられる出来となりました。

あたたかいものを飲みながら、寒い冬を楽しんでほしいと
思います。

是非、お気に入りのカップをみつけてください。






2012年11月11日日曜日

夜のこえ

粉引7寸皿

灰釉粉引7寸皿


夜中、工房で作業をしていると

ピィーイ!ピィーイ!

という音が‥(怖)



なんだこの音は…



しかもかなり近い

こんな夜中に笛を吹く人などいるはずもない

いや、この音はそもそも笛なんかではない


なんというか


生き物の発する音。



それも、犬や猫などの一般的な動物ではない

あまり目にしない、でも知っているような‥



はっ!





もしかして‥
















Pちゃん?






















「鹿。」

と父が一言つぶやき、去っていきました。





あ、鹿か‥


2012年11月3日土曜日

いろいろのしろ

粉引ぐいのみ



日本人は無彩色の色の階調をつかむ能力が高いという

「白」とひとことで言っても

微妙な質感の違いや黄、青、緑がかった白など、多くの白が存在する


書道では、墨で書かれた黒い部分の文字の意味だけではなく、

なにも書かれていない部分、つまり余白の白が与える印象の中に

芸術性を見出す。


うつわも同様に、

理想の白を見つけるのは本当に大変な事だ。

大変で、楽しい。

そして

男はいつだって、楽しくて大変な事が大好きだ。





2012年10月24日水曜日

ファンファーレと熱狂




NASAのスペースシャトル、チャレンジャー号が打ち上げられ

東京ディズニーランドが開園し

任天堂がファミリーコンピュータを発売した



ぼくらの生まれた年は、そういう年だ。


友だちのだれも

宇宙飛行士でも
コンピューターのプログラマーでも
世界一有名なキャラクターでもないけれど


それなりにみんな、悩んだり泣いたり
怒ったり笑ったりして生きている


見慣れた顔が浮かぶ午後


さ、もうひとがんばりしよう。










2012年10月21日日曜日

インナージャーニー

灰釉粉引珈琲カップ



刷毛目炭化ポット




はい、ここで問題

「木通」。

なんと読むでしょう?


はい、ダメー。

ほら、またすぐネット使う。


だいたいね、考えずになんでもネットで

調べちゃうから、漢字の読み方が

自力でわからないんですよ。




えっわたし?

も、もちろん知ってますよ。





……


き…つう



…キツー…?





2012年10月14日日曜日

記憶



人には忘れていく能力があるという

嫌なことを忘れていけるからこそ生きていける

一方で、同じくらい大切なことも忘れていくとしたら

あとには何が残るだろう


2012年10月12日金曜日

696







すっかり秋を感じるように。

季節の変わり目は、いつも体調を崩しがちなのですが

今回はちょっと長引いてしまいまして

更新が滞りました

またロクロを回し始めてます


土と釉薬と火

無限の組み合わせ

研究再開です

2012年9月18日火曜日

ハコイチ 9




「もう、リンドウがきれいな季節ね」

あるお客さんのさりげない一言でした

何気なく挿した花でしたが

その一言が心地よく響きました






なんか、そういうの、イイネ!



そんな9月のハコイチ

はじめての方とも、いつもの方ともお話しできて
嬉しかったです

ありがとうございました

今回も、人と人との距離感がちょうどいい
素敵な時間が流れていました




「気遣う心」

リンドウの花言葉だそうです

2012年9月14日金曜日

秋の大祭

粉引線文盃&粉引線文徳利

灰釉粉引鎬カップ

粉引カップ

炭化焼き締めポット

白釉鎬マグ


箱崎は「放生会」真っ最中

そんな中開催される、15日のハコイチ。




今回は一点モノやクセのある新作ばかり準備しました。



これまでとは雰囲気が違うと感じる方も
いらっしゃるかもしれません

見た目のこぎれいさよりも

強く焼かれた土の魅力
手の跡の残る不完全さ
そういうものを目指し

ろくろをひきました





万人の心をやさしくなでるたくさんのものよりも
一人の心に突き刺さるたったひとつを。




あなただけのひとつを見つけていただければ
幸いです

では会場でお会いしましょう

ハコイチついでに放生会でも
放生会ついでにハコイチでも

お待ちしています


2012年9月6日木曜日

秋の気配









壁にもかけられる一輪挿し

妻が花を挿してくれました






さて、9月の「ハコイチ」

出展させていただくことになりました

9月15日ハコ町屋にて。

http://hanatoya.jp/tedukuri/

新作、多数持っていきます



みなさんのお越しをお待ちしてます

2012年8月22日水曜日

転がる石に苔は生えない



閉ざされた 灼熱の檻の中

君はひとりぼっち

その身を焼かれていたんだね

ぼくがもう少し早くその事に気づいていれば baby

Ah 本当はすべてぼくのものにしたかった

黒く染まってしまった君の体も

lonly 本当はすべて食べてしまいたかった



朝、食パンを焦がしてしまったので
J-pop風に表現してみました




さて、写真はアレです

苔です。

苔に魅了されています

小さな器の中に凝縮した、大自然。

こんな器の使い方もいかがでしょう

ぼくはジオラマの人形を置いて

楽しんでいます

楽しみ方は無限大。



「やまかげの 岩間をつたふ苔水の
 かすかに我は すみわたるかも」    







2012年8月15日水曜日

夏のおわり

緑釉マグ

白釉線刻マグ
飴釉鎬マグ


流れ星を見て、
いろいろ食べて、
高校球児に爽やかな感動をもらい、
平和について考えた夏の休日。


2012年8月8日水曜日

むかしむかし


緑釉鎬カップ



恐竜って、いるじゃないですか。

あ、いや、いたらしいじゃないですか。

でもあの恐竜のこと、まだわからないことは
たくさんあるらしい。

まず、色。

本やテレビで見るのは、ワニやトカゲみたいな色だったり
すごいカラフルなものだったりするけど

それは、おおよその想像で、実際は
よくわかってないのだそうな。


そして、毛。

生えてたかも、らしい。


ツルツル、ザラザラな感じで定着してますが
もしかしたら、フワフワ、モジャモジャだったかもしれないらしい

もう、恐竜のイメージ、
かなりチェンジしてしまう

なんだか、微妙にかわいくなってしまって
複雑な心境です


これは大学院で考古学を専攻したぼくの友人の話なので
もちろんアテになりません。


ただ、


今、当たり前とされている事が、本当に当たり前なのか。

価値観や常識なんて、

時代とともにグルグル変化していく。

真実かどうかが大事なのではなく、
何を基準に物事を見て、聞いて、感じて、捉えるか。



たぶん、そういうことが大事なんだろう。

たぶん、そういうことをわかっている人が
まわりに流されない、カッコイイ大人なんだろう。

と、

無理やりこの話から何かを学ぼうとすれば
そういうことじゃないかと。



友人はそこまでの深い考察があって
恐竜の話をしてくれたのだろうか。

…。



でもやっぱり恐竜はあの感じがカッコイイなぁ。